住職帰山のご挨拶
- 2022年01月5日
- 最新情報
平成二十八年五月に大本山永平寺国際部部長を拝命し、以来五年余ケ月に亘り国際参禅部長、吉祥閣副監院などを奉職し、昨年十一月六日を以って退任いたしました。この間、百名を超える修行僧と共に報恩行に専念できましたことは、誠に有難い学びの機会となりました。これ偏に、禅昌寺東堂はじめ、檀信徒の皆様並びに関係各位の御法愛と御協力の賜と衷心より感謝いたしております。
退任式には禅昌寺檀信徒代表二十名の皆様にご本山へお迎えに来ていただき、大本山永平寺八十世南澤道人禅師様御導師により禅昌寺檀信徒各家のご先祖様ご供養を修行させていただきました。
その後、大本山永平寺七十九世福山諦法禅師様の本葬儀が厳修され、公務の引継ぎなどもあり、御本山と広島を何度も往復し、年が明けて漸く落ち着いた次第です 。
永平寺を開かれました高祖大師道元禅師様は
峰の色 渓(たに)の響もみなながら
わが釈迦牟尼の声と姿と
「目で見えるもの、耳から聞こえてくる響きすべてが、お釈迦様の声に聞こえ 姿に見える」
とお詠みになっておられます。私も選り好みすることなく、出会うところ全てがお釈迦様の御教えと心得て、皆様と共に更に辦(べん)道(どう)精進※して参りたいと存じます。何卒引き続き宜しくお願い申し上げます。
※ 辦(べん)道(どう)精進― 苦難と正しく向き合い、それを力に変え、まごころを 進めてゆく。(つまり修行のこと)