坐禅とは

坐禅とは、文字通り、坐る禅ということです。禅とは、梵語(ぼんご)で“ゼンナ”という言葉に音を表す「禅」という文字を当てたもので、意味の上からは、定(じょう)とか、静慮(じょうりょ)とか思惟修(しゆいしゅ)とか訳されている。ものごとの真実の姿、あり方を見極めて、これに正しく対応してゆく心のはたらきを調えることをいうのである。と解説書にはありますが、理屈では言い表せるものでもないのです。

坐禅のことをこの様にも申します。

不立文字(ふりゅうもじ)

直指人心(じきしにんしん)

見性成仏(けんしょうじょうぶつ)

教外別伝(きょうげべつでん)

直訳すると、理屈では言いようがなく、己の心の分別計らいをやめて実参実究し、自己の本性を徹見して真実を見極めること、文字や理屈では説きようのない別伝されるものと訳されるように、先ずはご来山のうえ参禅してください。

 一般的な概念として坐禅は厳しく、やたらに叩かれると言うものがあるようですが、それは間違った概念です。当山では住職も指導者も一緒に坐禅します。警策(肩を叩く棒)は通常の坐禅会では用いません。


禅道場のご案内 禅昌寺禅道場

水曜坐禅会 午後7時より坐禅・茶話会 終了午後8時30分
※ 但し祭日はお休み
金曜坐禅会 毎週金曜日午後1時30分より坐禅・茶話会 終了午後3時
※ 但し祭日はお休み
※ 第1金曜日のみ坐禅の後、写経・茶話会
臘八摂心 12月1日より8日朝迄 朝6時~40分まで、
夜7時~8時30分まで
年頭坐禅 1月1日午前8時より坐禅・茶話会 終了9時30分

坐禅の作法(曹洞宗資料より)

曹洞宗では坐禅をとても大切に考えています。
坐禅に関しては例えば道元禅師の示された普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)や 瑩山禅師の坐禅用心記等が有り、
坐禅の作法、心得などについて記して有ります。
坐禅をするには坐禅道場でする場合と、個人でする場合とが有りますが 坐禅道場でする場合にはその道場の指導者に従ってください。

〈注意事項〉

  • 装身具、時計などははずし、靴下や足袋は脱いでおきましょう。
  • 堂内を歩くときは必ず叉手にします。
  • 堂内を歩くとき、聖僧さまの前を横切ってはいけません。
  • 坐ったとき、隣の人にあわせて一列になるようにします。

1.合掌(がっしょう)

相手に尊敬の念をあらわすことです。
両手の掌を合わせて、
腕を胸襟に近づけず臂を脇の下から離し、
指の先を鼻の高さに揃えます。

合掌(がっしょう)

1.Gassho

Hold the palms and fingers of both hands to together.
Gassho is an expression of respect, faith and devotion.
Because the two hands (duality) are joined together, it expresses the "One-Mind."


2.叉手(しゃしゅ)

歩くときの手の作法です。
左手の親指を中にして拳を作り、
これを胸に軽く当てて
右手の掌でこれをおおいます。

叉手(しゃしゅ)

2.shashu

Put the thumb of your left hand in the middle of the palm and make a fist around it.
Place the fist in front of your chest.
Cover the fist with your right hand.
Keep your elbows away from from your body forming a straight line with both forearms.


3.隣位問訊(りんいもんじん)

坐る両隣の人への挨拶です。
自分の坐る位置に着いたら、
その場所に向かって合掌し低頭します。
両隣に当たる二人はこれを受けて合掌します。

隣位問訊(りんいもんじん)

3.Rin'i-monjin

At your seat, bow in gasso toward the zafu and turn clock wise.


4.対坐問訊(たいざもんじん)

坐る向かいの人への挨拶です。
隣位問訊をしたら、
右回りをして向かいに坐っている人に合掌し低頭します。
向かい側の人はこれを受けて合掌します。

対坐問訊(たいざもんじん)

4.Taiza-monjin

Bow in gassho toward the opposite side of the hall.


5.結跏趺坐(けっかふざあ)

両足を組む坐り方です。
対坐問訊が終わったら、合掌を解き、
そのまま坐蒲(ざふ)の上に腰をおろし、
足を組みます。
右の足を左の股(もも)の上に深くのせ、
次に、左の足を右の股の上にのせ、
左手を坐蒲に添え、右手は床をおさえ、
身を坐蒲と共に右回りをして壁に向かいます。
これを面壁(めんぺき)といいます。

結跏趺坐(けっかふざあ)

5.Kekka-fuza

Put your right foot on your left thigh, and your left foot on your right thigh.
Put the right foot deeply on the left thigh, Next, put the left foot on the right thigh, Attach the left hand to the cane, the right hand hold the floor, Turn your body clockwise with the seatball and head to the wall.


6.半跏趺坐(はんかふざ)

結跏趺坐ができない人の足の組み方です。
左の足を右の股のうえに深くのせます。
結跏趺坐でも半跏趺坐でも肝要なのは、
両膝とお尻の三点で上体を支えることです。
坐蒲を自分の体に合わせて調節し、
両膝を確実に地につけることです。

半跏趺坐(はんかふざ)

6.Hanka-zafu

Put just your left foot on your rigth thigh.
It is vital that both Kuzaeda and Hanzaka are important, It is to support the upper body with three points of both knees and buttocks. Adjust the seated shoulder to fit your body, It is to ensure that both knees are attached to the ground.


7.上体の作法

足を組んだあとの姿勢です。
両脚のまわりの衣服を整え、背骨をまっすぐにのばし、 お尻を後方につきだすようにして腰にきまりをつけます。 両肩の力を抜き、腰の骨をまっすぐに伸ばし、 首筋には力を入れず、顎を引き、 頭で天をつきあげるようにすると、 背骨がまっすぐになります

上体の作法

7.Posture of the trunk

Sit straight, leaning neither to the left nor to the right, neither forward nor backward.
It is posture after pairing legs. Fabric the clothes around the legs, straighten the spine, hit the waist hung behind the waist. Pull out the forces of both shoulders, straighten the waist bone, pull the jaws without putting force on the neck, raise the head to the sky, the spine becomes straight.


8.手の作法
(法界定印、ほっかいじょういん)

足を組んだ時の手の形です。
右の手のひらを上向きにして組んだ足の上に置き、 その上に、左の手のひらを同じように上向きにして置き、 両手の親指の先を、かすかに接触させます。 力を入れておしてはいけませんが、 決して離さないようにします。

手の作法(法界定印、ほっかいじょういん)

8.Hokkai-join

Place your right hand palm-up on your left foot, and your left hand palm-up on your right palm. The tips of your thumbs should be lightly touching each other.


9.目の作法

視線です。
目は決して閉じてはいけません。 自然のままに開いておきましょう。 視線は、およそ1メートル前方、 約45度の角度におとしたままにして、 よそ見をしてはいけません。

目の作法

9.The eyes

Keep your eyes slightly open.
Cast them downward at about a 45°angle. Without focusing on any particular things, let everything have its place in your field of vision. If your eyes are closed, you will easily drift into drowsiness or day-dreaming.


10.呼吸の作法
(欠気一息、かんきいっそく)

形を正したところでする息です。
深々と息を鼻から吸い込み、 これを徐々に口から吐き出します。 この深呼吸を数回行った後は、 自然と鼻からの呼吸にまかせます。

呼吸の作法(欠気一息、かんきいっそく)

10.Kanki-issoku

(Exhale completely and take a breath) Quietly make a deep exhalation and inhalation. Slightly open your mouth and exhale smoothly and slowly. In order to expel all the air from your lings, exhale from the abdo-men. Then close your mouth and inhale through your nose naturally. Thie is called Kanki-issoku.


11.口の作法
(欠気一息、かんきいっそく)

舌の位置です。
舌の先を上の歯の内側の付け根につけ、歯と歯とをつけ、唇を密着させます。口を真一文字に結んで、開けたり、動かしたりしてはいけません。

口の作法

11.The mouth

The position of the tongue. Attach the tip of the tongue to the inner root of the upper tooth, Attach teeth and teeth, and bring your lips into close contact. Tying a mouth to a true character, opening it, Do not move your mouth.


12.左右揺振(さゆうようしん)

身体を落ち着かせるために行います。
上半身を振り子のように左右に揺り動かして、大から小にゆすり、坐相をまっすぐに正しく落ち着かせます。

左右揺振(さゆうようしん

12.sayu-yoshin

Rest the base of your spine in the center of the zafu. Sway the trunk from side to side, decreasing the angle of the movement until you stop in the center, and sit immovably.


13.思いをはなつ

さまざまな思いにとらわれないことです。
目に映るものにも、耳に聞こえる音にも鼻に匂う香りにも、心に浮かぶ思念にも、なるがままに、それらの一切に引き込まれないように、気にかけないことです。

13.Awarenwss(Kakusoku)

Do not concentrate on any particular object or control your thought. Yet, when you maintain a proper posture and your breathing settles down, your mind will naturally become tranquil as well. When various thoughts arise in your mind, do not become caught up by them or struggle with them; neither pursue nor try to escape from them. Just leave them alone, allowing them to come up and go away freely. The most essential things in doing zazen is to awaken (kakusoku) from distraction (thinking) or dullness (drowsiness) and return to the right posture moment by moment.


14.止静鐘(しじょうしょう)

坐禅の始まる合図です。
参禅者の身相が整う頃、堂頭(どうちょう)が入堂して堂内を一巡し、正しい坐にあるかを点検します。これを検単(けんたん)といいます。堂頭が自分の後ろに巡ってきた時は合掌をし、通りすぎた後に法界定印にもどします。この後、鐘が三回鳴ります(止静鐘)。止静鐘が鳴ったら党内に出入りをしてはいけません。

14.The bell

The bell is rung to signal the beginning and end of zazen. When zazen begins, the bell is rung three times (shijosho). When kinhin begins, the bell is rung twice (kinhinsyo). And when kinhin is finished, the bell is rung once (chukaisho). Also, when zazen is finished, the bell is rung once (hozensho).


15.警策(きょうさく)

心のゆるみを警めるために打ちます。
1.睡魔におそわれたり、心が乱れた時などに自分から受ける方法と、
2.姿勢が悪かったり眠っていたりする人に直堂(じきどう) (堂内を監督し、警策を行ずる者)の方から入れる方法があります。
どちらの場合も、右肩を軽く打って予告されます。 その時に、合掌して首をやや左へ傾け右肩をあけるようにします。 受け終わったら合掌のまま頭を下げ、もとの法界定印にもどします。

警策(きょうさく)

15.Kyosaku

Signal with gassho. Bow when the jikido sets the kyosaku on your shoulder. Lean your head to the left, keeping gassyo while being struck. After the jikodo hits your shoulder, straighten your head again and bow. The jikido also bows to you as he stands behind you, holding the stick with both hands.


16.終わり

鐘が一回鳴ると終わりの合図です。
合掌し低頭したのち、左右揺振します。今度は、両手の手のひらを上にして膝に置き、はじめ小さくだんだん大きく揺り動かします。 身体をほぐしたのち右回りをして向きを変えます。 そして、足を解きゆっくりと静かに立ち上がります。坐蒲を元の形に直します。 直し終わったら、自分の坐っていた場所に向かって合掌し低頭(隣位問訊)し右まわりして向かいの人に合掌(対坐問訊)します。 そのあと、叉手で退堂します。

16.Finishing

When you finishing zazen, bow in gassho, place your hands palm-up on your thighs,sway your body a few times,first a little, and then more extensively. Take a deep breath. Unfold your legs. Move slowly, especially when your legs are asleep. Do not stand up abruptly. Adjust the shape of your zafu, leave your seat and walk to the entrance as you entered.


17.経行(きんひん)

坐禅が長時間行われる場合、堂内をゆるやかに、静かに歩行することです。
坐禅中に経行鐘(きんひんしょう)が鳴ったら(二回鳴ります)、合掌し低頭し、左右揺振し、組んだ足を解きゆっくりと静かに立ち上がります。
坐蒲を直し、自分の坐っていた場所に向かって合掌し低頭(隣位間訊)し、右回りして向かいの人に合掌し低頭(対坐問訊)します。そのあと、叉手にして、呼吸を整え、最初の歩を右足より出します。列の前後を等間隔に保ち、堂内を右まわりに緩歩します。緩歩の方法は、一呼吸に半歩前進します。
息を吸い吐く間に、足の甲の長さの半分だけ歩を進めるのです。
呼吸の仕方や上体の姿勢、目や口元などは、坐禅の場合と同様です。時間になり、抽解鐘(一回鳴ります)を聞いたら、直ちにその場に両脚を揃えて止まり、叉手のまま低頭し、右足から、普通の歩速で進行方向に進み、自分の坐っていた場所にもどり、隣位問訊、対坐問訊したのち坐禅を続けます。

経行(きんひん)

17.Kinhin

Hold your hands in shashu. Take half a step for every breath.